こんにちは。和菓子文化研究家のせせなおこです。
3月から4月にかけて、お花見シーズンとともに始まる華やかな桜餅の季節が終わると、大好きな柏餅の季節がやってきます。お花見シーズンも好きなのですが、個人的にはその後の新緑の季節がとってもお気に入り。緑の葉っぱたちの元気な姿を見るとこちらまで元気になります。
そして、新緑の季節に欠かせないのが、なんといっても柏餅ではないでしょうか。桜餅と柏餅、どちらも葉っぱに包まれていることから、小さい頃はその2つを兄弟のようだと思っていました。葉っぱを食べていいのはどっちだったっけ?といつも悩んでいた気がします。
そして、その兄弟にいつしか仲間入りしていたのが「笹団子」です。年に1度笹団子が届く日があり、普段は食べられないそのお団子はとても特別な存在でした。バナナの皮のように笹の葉を剥いていくと、中から出てくるのは大好きなお団子!笹の爽やかな香り、濃厚な蓬、むぎゅっとした噛みごたえのある団子生地、そして中には香り高いつぶあんがたっぷり入っています。
笹団子は名前の通り、笹の葉に包まれたお団子のこと。新潟県の名物として知られています。その歴史は長く、なんと500年も前から食べられているのだそうです。笹の葉には殺菌効果があることから、戦国時代の保存食として用いられていました。逸話によると、あの上杉謙信も携帯食として用いていたのだとか!歴史好きにはたまりませんね。
そんな笹団子ですが、新潟では端午の節句に食べるという習慣もあるそうです。元々は旧暦の5月5日頃がちょうど田植えの時期にあたることから、邪気を払うという意味で笹の葉を用いた団子を作ったり、作業の合間に食べたりと、重宝されてきたようです。
中身はあんこ!と思っていましたが、実は産地である新潟には、きんぴらやおからなどおかずの入った甘くない笹団子も存在するそうです。甘くない笹団子はまだ食べたことがないので、いつか食べてみたいと思っています。
毎年この時期は大好きな柏餅とともに過ごしていましたが、今年は笹団子を久しぶりに取り寄せてみようかな。柏餅にも笹団子にも元気をもらえる新緑の季節が今からとても楽しみです。
写真提供:せせなおこ

